
こんにちは。大阪の社会人/大学生向け個別指導-SPI数学塾の吉田です。
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かつて日本を代表する電機メーカーとして就職市場で絶大な人気を誇った「東芝」。 2015年の不正会計問題の発覚、その後の経営危機や株式非公開化など、波乱の歩みをたどってきた同社ですが、現在は2028年の株式再上場に向けて大きな変革の最中にあります。
NAND型フラッシュメモリ市場の活況やキオクシアの株価上昇に伴う財務基盤の向上を背景に、新卒採用の動きも大きく様変わりしています。
今回は、2016年から2026年・2027年計画に至る東芝の採用大学ランキングおよび採用データの推移をもとに、東芝の新卒採用における「激変ぶり」を徹底解説します。
1. 採用者数のV字回復と職種・男女比率のトレンド
まずは、近年の東芝の新卒採用規模や職種・男女比率の傾向を見ていきます。
① 採用者数は「コロナ期」を底に1,000名超へ急増
コロナ禍前後(2022〜2023年入社)は単独採用数が400名前後と絞り込まれていましたが、2026年・2027年にかけて採用規模は劇的に拡大しています。
- 2022年入社:390名(事務系70名 / 技術系300名 / 技能系20名)
- 2023年入社:410名(事務系100名 / 技術系290名 / 技能系20名)
- 2024年入社:500名(事務系110名 / 技術系360名 / 技能系30名)
- 2026年4月入社(実績見込み):1,220名(※大学・大学院卒。高校・高専卒は別途510名)
- 2027年4月入社(採用計画):1,300名
2028年の再上場に向けた業績回復と事業拡大を背景に、新卒採用数はV字回復を果たしています。
② 圧倒的な「理系(技術系)シフト」
内訳を見ると、採用の7割以上を技術系(理系)が占めています。 AI、量子技術、パワー半導体といった先進分野や研究・開発領域への集中投資が背景にあり、技術系人材の確保が最優先課題となっていることが窺えます。
③ 男女比率とDEIB(多様性)の推進
- 全体傾向:男性 約80%〜85% / 女性 約15%〜20%
- 事務系(文系)女性比率:約36%〜48%と高い水準
- 技術系(理系)女性比率:10%台にとどまる
技術系における女性比率の低さが全体の男女比に大きく影響しているため、同社では「リケジョ(理系女性)」採用枠の設定やDEIB(多様性・公平性・包摂性)推進の取組を急速に強化しています。
2. 2016年(問題発覚直後)と現在の採用大学ランキング比較
東芝の採用大学ランキングの変遷を振り返ると、かつての学歴偏重から幅広い大学への広がりに至るまでの変化が顕著に表れています。
【2016年入社】旧帝大・早慶が上位を独占した時代
2015年の不正問題発覚直後となる2016年入社組の採用実績を見ると、超難関校がずらりと並んでいました。
- 早慶比率:15.8%(49名 / 310名)
- 旧帝大+一橋・東工大比率:40.6%(126名 / 310名)
- 主な上位校(2016年):
- 39名:早稲田大学
- 38名:慶應義塾大学
- 37名:大阪大学
- 35名:東北大学
- 27名:東京大学
- 24名:京都大学
- 20名:名古屋大学
- 16名:東京工業大学
- 13名:九州大学、筑波大学
- 11名:電気通信大学、日本大学
電気セクターにおいて日立製作所に次ぐレベルで東京大学等からの入社者が多く、旧帝国大学および早慶で過半数を大きく占めていました。
【2021年〜2026年】多様化・実力主義へのシフト
経営危機や非公開化を経て、現在の東芝の採用傾向は大きく変化しました。
- 工学・理系単科大学の躍進: 東京理科大学、東京電機大学、芝浦工業大学、工学院大学、金沢工業大学、千葉工業大学などの実務・技術に強みを持つ大学からの採用数が高水準で定着しています。
- 中堅私大・地方大学からの採用拡大: 2026年には日本大学(34名)が上位に入るなど、特定のトップ校のみに頼らず、全国の幅広い大学から人物本位・技術本位で採用を行う姿勢が定着しています。
- 2026年の採用上位例: 東京科学大学(12名)、東京理科大学(10名)、横浜国立大学(10名)、芝浦工業大学(10名)、東京電機大学(10名)、同志社大学(10名)、東京大学(8名)、名古屋大学(8名)、千葉大学(8名)、成蹊大学(8名)など。
どん底を経験した現在の東芝では、「幅広い大学から多様な人材を採用する」という傾向がより顕著になっています。
3. 象徴的トピック:甲南大学出身・島田太郎社長の就任が与えたインパクト
現在の東芝を率いる代表取締役社長兼CEOの島田太郎氏は、独シーメンス出身であり、学歴は甲南大学の出身です。
経営不振の前後に拘わらず、歴史的に東芝において甲南大学からの採用実績はほぼ皆無に等しい状態でした。 非常に高い実力を備えた人物のトップ登用ではありますが、伝統的な旧帝大・早慶主体の社内においては大きな衝撃を持って受け止められたと考えられます。
このトップ人事自体が、過去の固定観念や学歴フィルターからの脱却、そして実力主義への変革を象徴する出来事といえます。
4. まとめ:新生・東芝が目指す2028年再上場と就活生への示唆
東芝の「激変」は以下のポイントに集約されます。
- 採用規模のV字回復:2028年の再上場に向け、年間1,200〜1,300名規模(大卒・院卒)の採用を継続。
- 理系主導のR&D重視:AI・パワー半導体・量子領域への注力により、採用の7割超が技術系。
- 学歴偏重からの脱却:旧帝大・早慶偏重から、理工系単科大学や幅広い私立・地方大学へと採用校が拡大。
かつての経営危機を乗り越え、構造改革が進む東芝は、学歴に囚われない多様な人材が集まる企業へと変化を遂げています。2028年の株式再上場に向けて、同社の採用戦略と成長軌道からは今後も目が離せません。
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